企業型DCのコストと導入までのスケジュール

企業型DCの導入にかかる一般的な費用と、制度開始までのスケジュールをご案内します。

費用目安(初期費用・ランニングコスト)

一般的な中小企業(スタッフ10名前後の規模)で金融機関の標準的なパッケージを導入した場合の目安です。

1. 初期費用(導入時のみ)

費目金額目安備考
制度設計・コンサル費用5万〜20万円制度設計、規約作成、申請手続き等のサポート費
導入一時金(金融機関)5万〜22万円運営管理機関に支払う契約手数料
口座開設手数料1人あたり 3,000〜4,000円加入する従業員ごとの初回のみ

合計目安:約15万〜30万円
※就業規則や給与規程の改定案作成など、自社で内製化できる業務があれば、コンサルティング費用部分を圧縮することも可能です。

2. ランニングコスト(毎月)

費目金額目安備考
事業主手数料(固定費)月額 5,000〜15,000円1事業所あたりの基本管理料
口座管理手数料等1人あたり 月額 300〜1,000円加入者数に応じて毎月発生

スタッフ10名が加入した場合の月額目安:8,000円〜25,000円程度

選択制DCの場合、標準報酬月額が1等級下がる従業員が複数名いれば、会社が負担する法定福利費の削減額がこのランニングコストを上回ります。そのため、実質的な持ち出しはゼロ(あるいはプラス)で運用できるケースが大半です。


導入までのスケジュール

金融機関の選定から初回の掛金引き落としまで、概ね4〜6ヶ月を要します。最大のボトルネックは管轄の厚生局での書類審査です。

  1. 制度設計と委託先の選定: 導入5〜6ヶ月前.
    掛金テーブル(給与の切り出し枠)の設計と、運用商品を提供する運営管理機関(証券会社や銀行など)の選定を行います。
  2. 規約作成と労使合意: 導入4〜5ヶ月前.
    企業型DC規約を作成し、従業員代表へ説明のうえ同意(労使合意)を取得します。
  3. 厚生局への承認申請: 導入3〜4ヶ月前.
    管轄の厚生局へ申請書類を提出します。ここでの書類審査に約2ヶ月を要する ため、スケジュール全体のボトルネックとなります。
  4. 従業員向け説明会・投資教育: 導入1〜2ヶ月前(審査期間中).
    審査の待ち時間を利用して、従業員向けに制度の仕組みや投資リスクについての説明会を実施し、加入希望者から掛金額や運用商品の指定を取りまとめます。
  5. 制度開始・初回引き落とし: 導入月.
    厚生局の承認が下り次第、給与からの掛金控除(天引き)を開始し、金融機関への送金がスタートします。